脳髄日和
てらっち的ポエム、あるいはエッセイ。
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2010.04.22_05:00
自然の前にあっては、自分が誰であるかなんて関係ない。
偉くなりたい、とか。
一番になりたい、とか。
天才と呼ばれたい、とか。
人より優れていたい、とか。
皆を感服させたいとか、とか。
誰にも真似できない、すごいモノが撮りたい、とか。
そういう、野心や雑念を、ぜんぶ取っ払って、心をからっぽにしてみる。
願わず、望まず、欲さない。
何者にもとらわれず、あらゆる物から解放されて。
そうすると、見えてくる。
ありのままの自然と生き物たちの確かな感触。
   今ここに、世界が存在している。
ただそれだけのことに感動できたとき、静かにシャッターを切る。
本当にいい写真が撮れたと思うのは、そんなときだ。


僕が動物の絵を描くのは、それが生命の象徴だからだ。
いや、動物はまさしく生命そのものなのだから『象徴』と呼ぶのはおかしな話ではあるが、しかしそれでもやはり生き物たち(人間を除く)の仕草や行動  たとえばせわしなく動く瞳、かろやかな足の運び、風にそよぐ体毛、個性的な鳴き声、さらにいうなら体温や脈動も  それらすべての一挙手一投足が、僕の胸に『生命』の二文字を喚起する。
だからそれはもう、象徴と呼ぶほかない。

生命のたしかな感触を得ることができたときの喜びは、なにものにもかえがたい。
けれども、その感動はいつだって刹那的だ。
風のように僕のこころを一瞬だけふるわせて、あっというまに吹きぬけてしまう。
振り返ってもそこにはもう風はないし、つかまえることもできない。
そして感動は時がたつにつれて風化してゆく。
だから。
形のないものを、キャンバスのなかに閉じ込める。
通り過ぎてしまうものを、永遠にする。
   絵を描くことは、風をつかまえることだ。


君は魂を持ったひとりの人間であり、型にはめられたキャラクターなんかじゃない。
君の人生はどんなときだってまぎれもない現実だから、出来合いの物語はいらない。
目と耳だけのヴァーチャルになんて惑わされない。
人はいつだって五感ぜんぶで世界を感じることができる。
君も僕も彼も彼女も、まちがいなく”ここ”に存在しているのだから。
僕たちのリアリズムを取り戻そう。
甘美な空想世界に、魂が溺れてしまう前に。


それぞれ違った個性を持っていて、どれもみんな美しい。
花は争うこともせず、いつも凛としている。
そうさ、ナンバー・ワンになんてならなくていい!
……だからって、自分がもともと特別なオンリー・ワンだなんて、自惚れもいいところだ。
霊長類万歳主義の勘違い。
もしこの世界に、特別で唯一なものがあるとすれば、それは宇宙だけだ。
宇宙の大きさには誰も敵わない。
宇宙の永さには誰もついていけない。
宇宙の力には誰も太刀打ちできない。
宇宙を捉まえることなんて誰にもできやしない。
すべての生命は宇宙の内包物。
僕たちは等しく、公平に、ちっぽけだ。
思い上がるのもいい加減にしろ。


平日だというのに昼間から渋谷をブラブラ。
暇をもてあましてはミニシアターへ入り浸り、観たくもない映画を観たりしている。
デキレースみたいな物語、おちゃらけた主人公。
僕は批評家気どりで斜に構え、悪態をつく。
だったら観なければいいじゃないか?
いや違う、僕はこの空間が好きなんだ、観客たちの微かな熱気と、感情を共有する二時間、これが僕は好きなんだ、なんて自分にいい聞かせながらエンドクレジットを眺めている。
そんな自分にクソ喰らえ。
映画館から出ると、太陽がカッと照りつけ、僕はめまいがしそうになる。
太陽はいつも眩しすぎる。
それからスタバに行って窓際の席に座り、甘ったるいコーヒーを啜りながらぼんやりと街を眺める。
軽薄な若者。
うわついた女子高生。
気どった学生風。
スクランブル交差点にはろくな連中がいやしない。
やがて日が暮れて、ようやく僕は席を立つ。
そして帰途に着く。
帰宅ラッシュの満員電車に揺られながら、ふと思う。
今日もまた、誰とも会話しなかったな、と。
  そんな、怠惰で、漫然とした、ろくでもない日々を、過ごしている。
無気力な大学生だったあの頃と、なにひとつ変わっちゃいない。
くだらない生活から抜け出したくて、大学を辞め、バイトも辞め、新しい場所へ引越もしたけれど、結局もとの木阿弥。
思想ばかりが立派になっても、そんなもの頭の中だけのことで、実際の僕は低能な穀潰しだ。
なにも生産していないし、社会にも貢献していない、たぶんこれからもできない。
所詮、人間なんてそう簡単に変わりゃしない。
人生にリセットボタンはない。
けれども、コントローラーぶん投げて電源を引っこ抜くことは、できる。
ネット対戦で負けそうになると回線切ってトンズラする奴。
そんな人間にみんなでなろう!
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